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手数料過大引き上げ入管法改定案の可決成立を受けて
2026年5月29日、在留審査に係る⼿数料の大幅引き上げなどを盛り込んだ⼊管法改定案が国会で可決成立しました。これにより、在留申請の⼿数料の法律上の上限は、更新、変更については10 倍、永住許可については 30 倍に引き上げられることとなります。
法案審議の開始前、私たちは、生きていくために不可欠な在留資格を維持するための費用がこのように急激に引き上げられれば、当事者やその家族の生活に極めて深刻な影響を及ぼすことを指摘し、⼗分な必要性も相当性も認められない制度を対象となる外国籍者の意見聴取もせずに突如導⼊しようとする本法案に強く反対し、⼗分な審議を求めました。また、すでに日本に居住する外国籍者を標的とする今回の乱暴な制度変更は、⽇本という国への信頼を損なうものでもあることを指摘しました。
しかし、国会審議は、こうした疑問や指摘に応えるものではなく、むしろ、審議を通じて、本法案には、これほど大幅な負担増を正当化するだけの十分な必要性も相当性も認められないことが、より一層明らかになりました。
なぜ日本に長く居住し、日本人と同様に税金や公租公課も負担してきている外国籍者が、自身と直接関係のない施策の費用や、難民条約締約国の責務として日本が行う難民認定にかかる費用を、日本国籍がないというだけの理由で「手数料」という名目でさらに負担しなければならないのか。本法案によって、これまで外国籍者が日本で築いてきた生活を奪ったり、家族の分離を招いたり、迫害のおそれのある国に帰ることを事実上強いることにならないのか。政府からは何ら説得的な説明はありませんでした。
諸外国と比較したと言いながら、その比較は全く恣意的な、不正確なものであることも明らかになりました。
それにもかかわらず、本法案が可決成立したことに対し、私たちは強い憤りと反対を改めて表明します。
また、今後、具体的な金額や、経済的困難その他特別の理由により手数料を減額又は免除する対象が政令で定められるにあたっては、諸外国における同種の手数料の額を勘案するのはもちろんのこと、衆参の付帯決議で定められたとおり、十分に当事者や関係者の意見を聞き、適正な制度設計を行うよう、改めて強く求めます。
私たちは、すでに著しい人口減少社会、移民社会の中に生きています。今必要なのは、排除や差別によって人々を分断する社会ではありません。国籍や民族にかかわらず、誰もが、社会の担い手として尊重され、安心して暮らすことのできる、公正で包摂的な社会です。
私たちは、外国籍者への負担と排除を強める法改定に抗議するとともに、日本社会を構成するすべての人々のために、すべての人の尊厳と権利が守られる社会の実現に向けてこれからも声を上げ続けます。
2026年5月29日
移住者と連帯する全国ネットワーク(移住連)
外国⼈技能実習⽣権利ネットワーク
「外国⼈・⺠族的マイノリティ⼈権基本法」と「⼈種差別撤廃法」の制定を求める連絡会
(外国⼈⼈権法連絡会)
外国⼈住⺠基本法の制定を求める全国キリスト教連絡協議会(外キ協)
コミュニティ・ユニオン全国ネットワーク
⼈種差別撤廃 NGO ネットワーク(ERD ネット)
全国労働安全衛⽣センター連絡会議
中⼩労組政策ネットワーク
つくろい東京ファンド
反貧困ネットワーク
フォーラム平和・⼈権・環境(平和フォーラム)