2月19日に改定入管法案が閣議決定されたことを受け、移住連は、#入管法改悪反対の緊急署名アクションを行います。署名アクションには、以下のいずれかの方法でご参加いただけます。【締切: 2021年3月31日→2021年4月18日】
菅 義偉 内閣総理大臣
上川陽子 法務大臣
大島理森 衆議院議長
山東昭子 参議員議長
2021年2月19日、出入国管理及び難民認定法の改定案(以下「政府案」)が閣議決定されました。今回の改定の目的は在留資格のない外国人の収容と送還の問題を解決のためとされていますが、問題の解決に至らないばかりか、改悪でしかありません。
私たちは、政府案の、とりわけ以下の点について強い懸念を表明し、見直しを求めます。
1.監理措置ではなく、収容の上限、要件の明記、司法審査の導入を!
政府は収容の代替措置として監理措置の新設を提案していますが、これは、現在の仮放免制度のマイナーチェンジでしかありません。長期収容の解決策として、収容の上限を定めること、収容の目的・要件を送還の準備のために必要不可欠な場合と法律に明記すること、かつ司法審査を導入することを優先してください。
2. 在留特別許可の対象を限定しないでください!
在留特別許可制度とは、事情を考慮し、在留資格のない外国人に日本で暮らすための許可をする制度です。政府案では、在留特別許可の対象が非常に限定されてしまいました。また、退去強制令書発付後に事情変更があった場合についても、極めて限定的な運用になるおそれがあります。対象の限定ではなく拡大方向へ見直してください。
3. 難民申請者の送還を可能とする規定は設けないでください!
政府案では、原則3回以上難民申請をした者が審査中でも強制送還されてしまいますが、これは日本も加入している難民条約の規定(ノン・ルフールマン原則)に反します。難民は本国に戻れば迫害のおそれがあるため、難民申請をします。申請を繰り返すのは、日本の難民認定率が1%にも満たない厳しい状況で、認められるべき人が認定されないからです。送還の促進ではなく、難民認定制度の適正化をすすめてください。
4. 退去強制拒否罪を設けないでください!
政府案には、退去強制の命令を受けながらそれに従わない者については、刑事罰の対象とする退去強制拒否罪が設けられています。しかし、退去強制を拒否している人たちとは、つまり本国に帰れない事情がある人たちです。仮に処罰を受けたとしても、帰れない者は帰れないので、刑事手続で拘置所、刑務所に行き、その後また入管収容施設に送られ、そこでまた送還を拒否すれば刑事手続…と、無限のループに入ることになります。刑事罰による抑止はやめるべきです。在留特別許可の柔軟な運用や自発的な帰国を促すための諸方策を検討してください。
呼びかけ団体:
特定非営利活動法人移住者と連帯する全国ネットワーク(移住連)
全国難民弁護団連絡会議
日本カトリック難民移住移動者委員会
入管問題調査会
全件収容主義と闘う弁護士の会 ハマー、スミスの誓い
特定非営利活動法人ヒューマンライツ・ナウ
(50音順)
“Open the Gate for All” ―移民・難民の排除ではなく共生を
https://www.openthegateforall.org/