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2020.04.20 声明・意見

新型コロナウイルス感染拡大防止に向けた緊急共同要請

移住連は、本日(4月20日)、新型コロナウイルス感染の拡大防止に向け、以下の緊急共同要請を発表しました。




緊急共同要請

 

 

内閣総理大臣     安倍晋三 殿

法務大臣       森まさこ 殿

出入国在留管理庁長官 佐々木聖子 殿

2020年4月20日

 

全国難民弁護団連絡会議
入管問題調査会
全件収容主義と闘う弁護士の会 ハマースミスの誓い
NPO法人 移住者と連帯する全国ネットワーク(移住連)
日本カトリック難民移住移動者委員会(JCaRM)

 

 

私たちは、入管収容施設に収容されている外国人、仮放免許可を受けている外国人、そして関係する入管職員、さらには、日本社会に暮らすすべての人々の生命や健康を守り、新型コロナウイルス感染の拡大を防止するために、以下の要請をします。

 

要請の趣旨

1 現在入管収容施設に収容されている人のうち、日本国内に受入れ先のある被収容者を全て解放してください。

2 未解放の被収容者が新型コロナウイルスに感染したことが疑われる場合には、速やかに検査をし、罹患が判明した場合には収容施設外と同等の医療水準を保障してください。今こそ政府の責任で収容代替措置を進めてください。

3 人権尊重の視点から、被収容者や仮放免者など、一人ひとりの非正規滞在者がおかれている特別な事情を改めて慎重に検討し、在留特別許可制度をより柔軟に運用してください。

 

理由

1 東京や大阪の拘置所で新型コロナウイルスの感染者が確認されたことを受けて、4月13日、法務省より「法務省新型コロナウイルス感染症対策基本的対処方針」が出されました。当該方針では、「閉鎖空間」である収容施設における感染拡大リスクの高さが指摘されています。

入管収容施設における医療の貧弱さは、毎年、入国者収容所等視察委員会によって改善を指摘されています。通常の医療においてすら不十分なのですから、仮に被収容者が新型コロナウイルスに感染したり、あるいは感染が疑われる場合に、十分な対応ができるとは到底考えられません。

加えて、人権高等弁務官事務所(OHCHR)、国際移住機関(IOM)、難民高等弁務官事務所(UNHCR)、世界保健機関(WHO)の国連4機関が3月31日に出した合同プレスリリースでは、新型コロナウイルスの感染拡大が致命的な結果を招きえることを懸念し、被収容者を遅滞なく解放するよう求めています。

また、人権高等弁務官事務所が同時期に出した「新型コロナウイルス(COVID-19)ガイダンス」では、「拘禁・施設措置の対象とされている人々」の項目において、入管施設などで収容され、自由を奪われている人たちの感染リスクの高さ、および社会的距離をとることの難しさを指摘したうえで、国は、釈放および拘禁に代わる手段の選択肢を緊急に模索するべきである、と述べています。

現在、新型コロナウイルスの影響により、世界中で出入国に制限がかけられており、出入国管理及び難民認定法52条6項の「送還することができないのが明らか」な状況です。したがって、直ちに、国内に受入れ先のある被収容者を全員、特別放免により解放して下さい。特別放免が困難だとしても、職権による仮放免を許可して下さい。

 

2 国内に受入れ先がなく、収容継続中の被収容者に対しては、拘禁されていない者と同等の医療水準が求められるべきであり(札幌地判平元・6・21判タ710.151等、国連被拘禁者処遇最低基準規則24)、被収容者が新型コロナウイルス感染症に罹患していることが判明した場合には、収容施設外と同程度の医療を保障してください。

さらに、わずかな時間で、同じ居室や隣接居室・ブロックはもちろん、職員を通じて施設全体まで一気に集団感染する恐れが大きい環境であることに鑑み、感染が疑われる場合には、速やかに検査を行って下さい。

国際人権法上、入管収容は最後の手段であるべきであり、収容代替措置を促進すべきであるとされていることにも鑑み、受入れ先のない被収容者については、今こそ政府の責任で収容代替措置を進めてください。

 

3 コロナウイルス感染拡大により、多くの人々が経済的困難に陥っていますが、就労が認められていない仮放免者などは、一層の生活困難に直面しています。

劣悪な生活環境や困窮が、仮放免者の感染リスクを高め、その結果、感染が拡大する可能性もあります。あるいは、摘発を恐れるがゆえに、感染症状がある非正規滞在者が医療機関にアクセスすることを避け、より広範な感染拡大を誘因する可能性もあります。

このような危険性を軽減するために、人権尊重の基本方針のもと、国籍や在留資格にかかわらず、この社会に暮らすすべての人々の生命や健康を守る観点から、帰国を選択することができない非正規滞在者の特別な事情を改めて慎重に検討し、在留特別許可制度を柔軟に運用してください。

 

以 上

 

要請に関するお問い合わせ先:移住連事務局 smj@migrants.jp



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