私たちは、「建設分野における外国人材の活用に係る緊急措置」に対して、以下のように要請します。
1.緊急措置に現行の「技能実習制度」を使わないこと。
(1)現行の技能実習制度には技能実習生の権利侵害の観点から問題が多く、 国内外から、人身売買、奴隷労働との指摘や制度廃止を含め厳しい批判を受けている。
(2)そもそも「技能実習制度」は国際貢献を柱とした制度であり、国内の労働者不足を補うことを目的としていない。
2.日本人と同等に、労働者としての権利を現場で確実に担保する対策を行うこと。
(1)建設分野においては労働災害、社会保険未加入が多いとされ、言葉や習慣の違い、不十分な制度周知等から、外国人の場合はさらに同問題が深刻になる。
(2)日本人と同等の労働条件を現場で確実に担保せねば、建設労働者の待遇が悪化するとの懸念が払拭されず、五輪開催後にも悪影響を及ぼしかねない。
3.外国人労働者の同業種内での雇用先の移動を自由にし、在留資格もそれを可能にするものとすること。
労使対等原則を担保させるためには、労働者の企業移動の自由が求められる。 また、職業選択の自由は基本的人権である。
2014年6月24日