移住連では本日付けで、「トランプ米大統領の移民・難民に対する差別的措置にかかわる抗議声明」を発表いたしましたので、お知らせいたします。
トランプ米大統領の移民・難民に対する差別的措置にかかわる抗議声明
移住連は、トランプ米大統領による移民・難民に対する差別的措置に抗議し、これらの措置に反対する世界中の人々の声と行動に連帯を表明します。
トランプ米大統領は、シリア難民をはじめとする難民の受け入れ停止やイスラム圏7カ国の国民の入国を禁止する大統領令を発しました。これは、難民条約や国際人権規約などをはじめとする国際人権条約に反する上、国籍、宗教等にもとづく差別や排外主義をあからさまに示す措置です。また、トランプ米大統領は、メキシコとの国境に壁を築くなど「不法移民」対策の強化を主張しています。これらの決定に対し、世界の多くの首脳も懸念を表明し、各地で批判の声と行動が生じています。
一方、日本の安倍首相は、トランプ米大統領によるこの大統領令に対し、「各国の入国管理政策は基本的には内政事項」として静観する構えを見せた上で、「日本は日本としての出入国管理を行っており、難民に対する対応を行っている」としました。しかし、いうまでもなく日本も難民条約や国際人権規約など国際人権条約の締約国であり、条約を遵守する義務を負っています。こうした義務を負おうとしないトランプ米大統領の方針を追認し、国際的にも批判の強い日本の難民政策や出入国管理政策を正当化するのではなく、「自由」「民主主義」を価値とする国家として国際的な責任を果たすとともに、トランプ米大統領に対し、毅然とした態度をとることを求めます。また航空会社をはじめとする日本の企業にも、民主主義社会を構成するアクターとして、人権を保障し差別を許さない社会的責任を果たすことを求めます。
以上