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2020.06.17 事務局から

新型コロナ「移民・難民緊急支援基金」支援速報(第四号)

2020年6月17日

「移民・難民緊急支援基金」速報(第四号)

 

 

6月15日に第4回目の締め切りについて確認を行い、85人への支援を決定しました。これまでに累計567人に支援したことになります。またこの一週間で、1,649,000円(累計12,947,499円2020年6月15日現在)のご寄付をいただきました。引き続き多くの皆様からご支援をいただき、厚く御礼申し上げます。なお今回の支援では、皆様からのご寄付にくわえてウェスレー財団からの助成金99万円も活用させていただきました。

 

今週も支援対象者からたくさんのメッセージが届きました。食費や家賃など生活の支えになったことに感謝の言葉を書いてくださった方が多くいらっしゃいました。「自分の存在が忘れられていないと感じ、励みになっている」という言葉もいただきました。支援基金は第一義的には金銭的な援助が目的ですが、当事者にとっては「この社会にいる」ことへの承認のメッセージとしても機能していることがわかり、私たちにとっても励みとなりました。

 

一方で、「SMJのサポートは本当にありがたいのですが、国が責任を取ってほしいです」という言葉もあり、これには私たちも頷くほかありませんでした。同様に、難民申請中で、就労を禁じられている方からの以下のようなメッセージも、日本の難民政策の課題を浮き彫りにしています。

 

「私は国に帰ったらすぐ死んでしまうかもしれませんが、日本での生活で少しずつ殺されているという気がします」

「エチオピアの難民は若い人が多く、国に問題があったが、みんな仕事ができる。税金を払って生活をしたい。ビザのことを改善するために、サポートしてほしい。国やみんなにもっと伝えてほしい」

 

人が人らしく尊厳をもって生きるためには、その存在がありのまま肯定されることと同時に、自分が何らかの形で役割を果たせていることや、自立を実感できることが重要な気がします。その意味では、働くことを禁じられた仮放免生活が、いかに人々の尊厳を奪っているのかと思います。

 

くわえて気になるのは、仮放免者をはじめ長期にわたり在留資格がない状態におかれた人びとからのメッセージには、病気についての記述が多いことです。コロナ禍以前から持病を抱えている方が多いように見受けられます。その背景には、長期収容のなかで体を悪くし、仮放免後も保険証が使えないため、多額の費用がかかる診療を抑制していることがあるでしょう。移民・難民の方が安心して生きられ、「誰も取り残されない」社会を実現するには、この緊急支援だけでは不十分であることを改めて実感しています。


移住連としては、支援対象者の声を引き続き集め、根本的な解決に向けて移民・難民政策に対する提言へとつなげていく所存ですが、喫緊で支援を必要とする移民・難民の方々はまだ多く、緊急支援はしばらく続けていかなければなりません

困窮する移民・難民の方々の生活を繋ぐこの支援はみなさまのご協力の上で実現しております。先日より下記のサイトから、クレジットカードによるご寄付の受付も開始いたしました。

  基金寄付ページはこちら (クレジットカードも使えます)


今後とも、ご寄付や周囲への呼びかけを通して、皆様のご協力をいただきますようどうぞよろしくお願いいたします。

移住連 新型コロナ「移民・難民緊急支援基金」運営チーム

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