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2011.03.18 事務局から

東北・関東大地震、外国籍住民緊急支援にかかわる緊急要請

私たち、移住労働者と連帯する全国ネットワーク(移住連)は、日本で暮らし、働いている移住労働者とその家族の権利を守り、自立への活動を支え、多民族・多文化が共生する社会をつくることを目指すNGOです。この度の東北・関東大地震で被災にあわれた方々に心からお見舞い申し上げると共に、まだ行方の分からない方々のご無事を心よりお祈りいたします。また、緊急災害対策本部を始め、被災地で救援活動をされている方々に応援の意を表します。

この度の大地震の甚大な被害はあらゆる人々に及び、外国籍住民も不安定な生活を強いられています。メディアではこのような外国籍住民に関する報道がほとんどなされていない現状ですが、被災地には、少子高齢化の日本にあって社会をともに支える労働者・納税者であり、また、日本人と国際結婚で結ばれた大切な家族でもある外国籍住民が多数居住しています。外国籍住民にたいする緊急支援につき、多民族・多文化共生社会を目指すNGOとして、下記のとおり要請いたします。

1 外国籍住民の安否確認


地方自治体・大使館・出入国管理局等と共同して、外国籍住民の安否調査・確認およびその公表を行ってください。外国人には家族・友人・行政といった地域での社会的つながりが薄い場合もあり、安否の把握への行政による積極的な配慮が求められます。特に津波の被害の大きかった地域には多数の外国人研修生・技能実習生が住んでおり、JITCOや協同組合、雇用主との連携を図り、その数と状況の把握に努めてください。

2 被災した外国籍住民への人道的配慮


被災した外国人にたいする緊急支援にあたっては、在留資格に関わらず人道的配慮がなされるよう徹底してください。

 

3 被災地の外国籍住民へのサポート


地方自治体や大使館・市民団体と連携し、被災地の外国籍住民にたいして、十分な情報提供とサポートが現地で行われるようにし、そのための予算を確保してください。

(1)食料や生活必需品の配布、医療機関への受診、原発事故に関わる情報、DV(ドメスティック・バイオレンス)にかんする相談等、生命・安全にかかわる課題についての多言語による情報提供を徹底してください。

(2)国際交流協会や民間の支援団体では、外国人の救援・サポートのため、職員派遣や多言語による情報提供等が行われています。このような民間団体による救援活動にたいし、政府として安定した予算的な枠組みを確保してください。

(3)避難所等では物資の配給の際、外国籍住民が差別待遇を受けることのないようにし、文化的背景によって異なるニーズに配慮した支援を行ってください。

4 被災地以外の外国籍住民へのサポート


日本に住む多くの外国籍住民のなかで、地震や原発への不安が広がっています。地方自治体を始め、東京電力等の公共サービスの提供を行う企業からの情報提供の多言語化を促してください。


(1)4月末まで続くとされる東京電力による計画停電については、グループ別対象  地域の詳細はひらがなやローマ字での公表も併せて行うよう指導を行ってください。

(2)原発事故関連の正確な情報を多言語で開示してください。

(3) 震災や原発事故に関して、多言語で情報を提供している自治体や民間団体には、国から補助金を交付してください。

5 市民団体との連携


以上について私たちNGOも積極的に活動への参加をしますので、連携体制を確立して下さい。


以上

2011年3月18日

移住労働者と連帯する全国ネットワーク

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